カップ戦の終焉は突然訪れる・・・。
前半に与えてしまったコーナーキックから失点。今大会初の先制を許す展開となる。反撃に転じるも、サイド攻撃、セットプレー、ロングスロー、全てあと一歩及ばず前半を折り返す。後半も怒濤の攻撃を繰り返す。しかし、足をつりながらもボールへ食らいつく坂出商業の守備に粘られ焦りが募る。後半36分、セットプレーで得た混戦から森岡が魂のゴール。同点に追いつく。延長戦、PKへとつなげるも、まさかの敗北・・・。
新人戦優勝、高校総体代替大会優勝、練習試合でも県外遠征でもほとんど負けることがなかったこの3年生は本当に強かった。個性豊かで、身体能力が高く、勝負強かった。そして何より、明るく優しい人柄でチームを牽引した。どこまで勝ち進められるか本当に楽しみだったが、誰もが予想し得ない形で選手権は幕を閉じた。
「負ける時には必ず理由がある」それは練習での取り組みか、オフザピッチか、メンタルか。あるいはそれ以外か・・・。答えは君たちが知っている。悔やむなら悔め。敗北を受け入れられるまで、今日は思い切り泣けばいい。コロナウイルスに振り回されて気の毒な学年だったというまとめは君たちには全然似合わないし、ふさわしくない。サッカーに高校生活全てを賭したその姿をスタッフも後輩も一生忘れない。本当にありがとう。
うつむくなよ、振り向くなよ、闘いに敗れても君たちは美しい。美しき敗者であれ!次の人生が待っている。